イラストレーションの語源はlustrare「照らす・明るくする」という言葉で、そこから転じて「分かりやすくする・挿絵・図解」などの意味で使われるようになったと言われています。

「分かりやすさ」を改善するには、セルフィッシュになってはいけません。
描く時間よりも考える時間、みんなでディスカッションする時間を多く作ることが大事だと考えています。そこで思いついたのがペンタブレット＋ベクター直描きのVery Quickスタイルです。手を動かす時間を極限まで短くし、シンキングタイムを多く取ることで「ベストなわかりやすさ」を追求することに成功しました。

また、せっかく「明るくする」という語源の言葉なんだから、ハッピーでおもしろいと思ってもらったほうが良くないか？と考え、ちょっと笑えて明るい配色のテイストを意識して描いています。例えば、政治情勢や国際問題などハードでダークな内容を伝えるシーンでも、イラストがFunnyになることで好意的にとらえてもらうことができます。さらに、わかりやすさを追求したヘタウマイラストなら内容をSimpleに伝えることが可能です。

ちなみにヘタウマイラストって何？

明確な定義はないらしいのだけど、ilaughtでは「技術的には劣って見えるけど、センス溢れるイラスト」をヘタウマなイラストとしています。

ilaughtでいうところの人体構造を無視したスケッチやフニャフニャのドローイングは「ヘタ」にあたり、イラスト全体から醸し出す何とも言えない面白さが「ウマ」になります。

こちらの記事でヘタウマについて深掘りしているので読んでみてください。

ヘタウマなイラストについて本気出して考えてみた

太田陸。
1984年2月15日、横浜生まれ、伊東市在住。
神奈川県立小田原城北工業高校デザイン科、文教大学情報学部広報学科、卒。
妻と2匹の猫と暮らす。趣味はフィジカルトレーニング、フットサル。

デザイン制作会社に8年勤務後、フリーランスのデザイナー兼イラストレーターに転身。同年ヘタウマイラスト「ilaught」を立ち上げる。その２年後「合同会社タイリク」を設立。イラストレーションの他に、グラフィック・webサイトのデザイン、自身のヘタウマイラストを用いたアニメーション制作も手がける。
デザイナーならではの「人の目線を意識した配色・構図」をイラストレーションの分野にも取り入れ、「おもしろわかりやすい」ヘタウマイラストを日々追求している。
フィリピン・セブでWEBデザイン講師としての経歴も持つ。